sorede-iiのブログ

鬱病になった3歳男児の母ですが「それでいい」と思った日々のいろいろ

生きてるだけで、愛。

鬱が美しく見える瞬間。

 

走らずにはいられない動力

 

脱ぎ捨てていく快感

 

それを追いかけて拾い上げてくれる他人がいることの事実

 

美しいな。と思う。

 

本谷有希子『生きてるだけで、愛。』

「あんたが別れたかったら別れてもいいけど、あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。---いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ」(p107)

「ーーー寧子はゲロ吐いて頭から血流したまま意味もなく走ってて、すごいと思ったよ。土手をずっと後ろからついて走ってた時に、パルコ死ねパルコ死ねって叫んでる寧子の青色のスカートの裾がゆれてきれいだったんだ、すごく。こういう意味がわかんなくてきれいなものがまた見たいと思ったから」(p109)

「あたしはもう一生、誰にわかられなくったっていいから、あんたにこの光景の五千分の1秒を覚えてもらいたい」「あたしがあんたとつながってたと思える瞬間、五千分の1秒でいいよもう」(p110)